昨日はアトリエダンカンプロデュース、東憲司 脚色・演出の
『夜は短し歩けよ乙女』を観に東京グローブ座に行ってきた。
山本周五郎賞を受賞したこともある森見登美彦さんの作品が、
我らが劇団桟敷童子の東憲司さんの演出で舞台化された。
でもって劇団桟敷童子からもたくさん出演しています。
原口健太郎さん、板垣桃子さん、山本あさみさん、新井結香さん、
深津紀暁さん、古味哲之甫さん、そして南京小僧のヨネクラカオリさん。
こんだけ出ててしかも東さん演出ってぇからには、
僕的には絶対に見逃すわけにはいかない。
原作はまだ読んでない。
書店に毎日のように顔を出す僕は、
平積みにされている『夜は短し歩けよ乙女』が目にとまる度に、
「読んでから観るか、観てから読むか」と迷ったけど結局読まずに観ることにした。
ファンタジーだとか、四季があるだとか、
ネットに漏れている情報をちらちらと見ただけ。
ファンタジー・・・
東さんがファンタジーをやるのか。
興味津々。
オープニングで唄を歌うのは東さんの演出ではお馴染みだけど、
どうもいつか聴いたことあるような節回しだと思ったら、
これ、『諦念プシガンガ』じゃないか?
『骨唄』で使われた戸川純の曲ですよ。
もちろん歌詞は「歩けよ乙女〜」だけど、
曲は『諦念プシガンガ』にそっくり。
よっぽど東さんこれが好きなのか、
それとも何か違う理由があるのか。
僕にはわからないけど結果的にとてもいいかんじの唄になってた。
そして、パッヘルベルのカノン。
これずるいよ^^;
何がずるいって、いやいや僕はとってもこの旋律に弱い。
どういう経緯でこの曲を採用したのかはこれまた知るよしもないけど、
G線上のアリアなどのアリアじゃないんだよな。
ほんでもってカノンもやっぱりパッヘルベルなんだよな。
すごくいい
そういうわけで開演早々にして僕は、
「やっぱり東憲司はいいなぁ・・・」と幸せなため息をつくのであった。
「ファンタジーとはなんぞや」ということを、
これまでの人生の中で特に定義したことのない僕は、
これがファンタジーだと言われればそうなのかと頷くしかないから、
やっぱり『夜は短し歩けよ乙女』はファンタジーなんだろう。
「どうしてこういう展開に?」
「なんでこの役者はこうなってんの?」
などといちいち理屈を考えたりしたらいかん。
感じるのです
夢の中の夢の中の夢の中の夢・・・のようなこの物語に、
なんとなく安部公房の作品をふと思いだした。
まあしかし、どうカテゴライズしようと、
東憲司によって舞台化されたこの『夜は短し歩けよ乙女』は、
素晴らしい^^
の一言に尽きる。
ここ何年間か劇団桟敷童子の公演を見続けている僕は、
李白翁が乗ってくる電車?みたいなのを見ると『泥花』に出てくる泥花号を思いだすし、
歩いていくときの効果的かつ面白い古典的な演出方法も、
過去に何度か見たことがあるわけだが、
それでも見る度に新鮮だと感じることができる。
既知であるにもかかわらずわくわくして楽しい^^
それがすごく嬉しい^^
全体を通して、優しく真っ直ぐで暖かく、
東さんらしいなぁと感じた。
黒髪の乙女と先輩が浮遊するシーンで、
涙がぽろぽろこぼれてきた。
須田紀子とパンツ総番長の再会でも涙。
ラストの記念撮影でも、やっぱりぽろぽろと^^;
ファンタジーって聞いてたから、
さすがの僕も泣かないだろうと高を括っていたけど、
やっぱり泣かされたね┐(´ー`)┌
桟敷童子の本公演などではなかなか見ることのできない役どころの劇団員を、
たくさん見ることができるのもこういう公演の楽しいところ^^
樋口役の原口健太郎さんには思わず笑ってしまった。
なんかとっても胡散臭すぎて^^;
あと女優陣が男装というか、
詭弁論部の男子学生役で登場する場面での、
学生服姿はなかなか極まっていてほんのりとした色気があった。
こんな姿の女優陣は本公演ではまずみられないからね。
桟敷童子の怪優?・古味哲之甫さんの新郎は、
きりりとしていてなかなかいい男じゃないか。
春夏の後に途中休憩をはさんで秋冬と、
少し長い芝居だったけどほんとにあっという間に時間は過ぎた。
こうして東憲司の舞台をまたひとつ見ることができて、
とても幸せだなと思った。
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